オーバーウォッチ2、待望の6対6が競技モードに復活へ

中富 大輔
オーバーウォッチ2、待望の6対6が競技モードに復活へ

2024年の総括と2025年への展望 ~ ゲームディレクターが明かす今後の方向性

オーバーウォッチ2の競技シーンに、プレイヤーたちが長年待ち望んでいた変更が実現することになった。
ゲームディレクターのAaron Keller氏は本日公開されたディレクターズ・テイクで、今年2月から始まるシーズン15の途中から、「ミニシーズン」として6対6形式を競技プレイに導入すると発表した。

今回のこの決断は、昨年実施された6対6ロールキューのテストでは、全プレイ時間の10%という予想以上の利用率を記録したことにより、実装することとなった。

Keller氏は「このチームサイズへの需要は間違いなくある」と手応えを語りつつも「Overwatch 2における6対6の実装を決定づけるには、もう少し時間が必要」と慎重な姿勢も示している。

Clashモード削除など競技ルールの大幅刷新へ 

一方で、6対6の実装と並行して現行モードの見直しも進んでいる。
最も大きな変更点は「Clashモード」の競技プレイからの除外だ。

Overwatch 2

2024年に導入されたこのモードは、かつてのアサルトマップからインスピレーションを得て開発されたものの、プレイヤーが戦闘ポイントを把握しにくいなど、いくつかの課題が浮き彫りとなっていた。

報酬システムの現状と展望 

オーバーウォッチ2の競技モードで得ることのできる「報酬システム」も大きく変わる。
新たに導入されるJadeの武器スキンについては、プレイヤーから様々な意見が寄せられているものの、年間固定制という方針は変わらない見込みだ。

ただし、2025年には「かなり魅力的な」新スキンの登場が予告されており、報酬の魅力向上に向けた取り組みは続いている。

2024年の新ヒーロー評価とゲームバランスについて 

この1年間で登場した3人のヒーロー、ベンチャー(ダメージ)、ジュノ(サポート)、ハザード(タンク)によって戦闘がより立体的で動的になり、ゲームに新たな戦略性をもたらし定石が大きく変わった。

バランス調整も着実に進んでおり、ヒーローのヘルスプールの見直しや、射出物サイズの調整によるソロタンクの扱いやすさ向上、各クラスのパッシブスキル調整など、細かな改善を重ねてきた。
シーズン終了時には、ランク戦モードに導入された新規報酬システム「Competitive Drives」も追加され、1年前とは大きく異なるゲーム性となっている。

Overwatch 2への展望と今後の展開 

Keller氏は「2025年は、各ヒーローの個性をより魅力的に、より際立たせていきたい。」と語り、2月12日に開催が予定される「オーバーウォッチ2スポットライトショーケース」への注目と期待を高めている。
このイベントでは新ヒーローや新マップに加え、「画期的なPvPの変更」も発表される。

さらに、これまでの1年間の調整により、オーバーウォッチ2は新規プレイヤーにとってより親しみやすいゲームへと進化。
フレンドとのプレイ体験も向上し、プレイヤー層の拡大にも成功しており、新規プレイヤーの増加もされている。

運営会社のBlizzardは、ユーザーからのフィードバックをもとにしながら、さらなる改善への取り組みを続け、2025年もオーバーウォッチ2を発展させていくとしている。

(なかとみ だいすけ) eスポーツ専門ライター。国内外の大会レポートやプロ選手インタビューを手掛け、業界動向を分析した記事で高い評価を得る。5年以上の執筆経験を活かし、読者にeスポーツの魅力を発信中。