カタール航空は2025年5月11日、ドーハ〜ロンドン間の定期便にて、世界初となる機内eスポーツ大会を開催した。
「Gaming in the Sky(ゲーミング・イン・ザ・スカイ)」と題されたこのイベントは、上空約1.1万メートルという過酷な環境にもかかわらず、機内で無料の高速Wi-Fiが利用可能という驚きの通信環境のもと実施された。
通信技術の整備とサービスの質において業界をリードするカタール航空だからこそ実現できた、まさに次世代型のフライト体験といえる。
上空で行われたゲーム大会とは?
今回の上空1万メートルで行われたGaming in the Skyを支えたのが、宇宙からインターネットを届ける通信サービス「Starlink(スターリンク)」である。

このサービスは、実業家イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業SpaceX(スペースエックス)によって展開されており、カタール航空はこのシステムを機内インターネットとして導入している。
従来の機内Wi-Fiとは異なり、高速かつ低遅延な接続が可能なため、上空でもラグの少ないオンライン対戦が実現した。
アメリカの人気ストリーマーであるTfue(ターナー・テニー)氏が、自身のXアカウントでフォートナイトをプレイしている動画を投稿し、話題となりました。彼の投稿は、機内でのeスポーツ体験がどれほどスムーズであるかを示す一例として、多くの注目を集めました。
機内Wi-Fiの進化で変わるフライト体験
このeスポーツ大会は、カタール航空のボーイング777型機へのStarlink導入完了、およびエアバスA350型機への導入開始に合わせて開催された。
今後は、対象機材に乗るすべての乗客が無料で高速インターネットが利用可能になる予定である。
カタール航空グループのCEO、バドル・モハメド・アル・ミール氏は次のようにコメントしている。
「私たちは、空の上でもこれまでにない体験を提供したいと考えています。今回の取り組みは、機内で動画を観たりゲームを楽しんだりといった“当たり前のネット体験”を、上空でも実現する未来の第一歩です。快適さとエンタメのあり方を、これまでにない水準へ引き上げていきます。」
飛行機の中でゲームができる時代に
今回の「Gaming in the Sky」は、航空とゲームの世界が初めて本格的に交差した試みとして大きな注目を集めた。特に長時間のフライトにおける新たな過ごし方として、今後の普及にも期待が高まっている。
カタール航空は今後、Starlink搭載機をさらに増やし、より多くの路線で安定した高速通信とインタラクティブな体験を提供していく方針だという。
まとめ
- カタール航空が世界初の機内eスポーツ大会「Gaming in the Sky」を開催
- SpaceXの通信サービス「Starlink」により、上空でもリアルタイム対戦を実現
- 高速かつ無料のインターネットが対象機材で順次導入予定
- 航空とゲームを融合させた、新しい機内エンターテインメントの形が誕生した