パキスタン発のPUBG Mobile(ピーユービージーモバイル)チーム「4Thrives(フォースライブズ)」が、2025年のEsports World Cup(eスポーツワールドカップ)出場権を獲得した。
これは同国初となるeスポーツ世界大会への出場権獲得という快挙であり、特に注目を集めているのが「スポンサーなし」での達成である。チームは設立から半年足らずで地域大会を勝ち進み、アジア有数の強豪と渡り合ってきた。
この話題は、支援のない環境でも結果を残せる若い才能の存在を示すと同時に、eスポーツにおける「スポンサーの重要性」についても改めて関心を呼んでいる。
実際、世界的にeスポーツチームとスポンサー企業との連携は急速に広がっており、若年層への訴求力や影響力の大きさを背景に、多くの企業が参入を進めている。
スポンサーなしで快挙達成:4Thrivesの例から見るeスポーツの現実
4Thrives(フォースライブズ)は、企業からの支援なしに大会への参加費、練習環境、移動費などを自費または限られた資源で賄いながら成果を上げた。
多くのチームがスポンサー支援を前提に成り立つ中で、彼らのような存在は非常に稀であり、強い意志と結束力なしには成し得なかったと言える。
しかしながら、こうした「スポンサーなし」の成功は再現性が高いとは言い難く、資金・設備・医療サポートなどを必要とするeスポーツチームにとって、スポンサーの有無が選手寿命や成果に直結するという現実がある。
eスポーツチームにとって「スポンサー」とは何か

eスポーツチームの運営には、多くの費用が必要となる。選手の報酬、国際大会への渡航費、練習設備、トレーナーの雇用などがその一例だ。
スポンサーが付いているチームは、これらの費用を安定的に賄うことができるだけでなく、チームブランディングやマーケティング支援も受けられる。一方、スポンサーのいないチームは資金面の不安定さから、長期的な競技活動が困難になることもある。
スポンサー企業がeスポーツに参入する理由とは?
このようなeスポーツ市場の拡大を受けて、大手企業をはじめとしたさまざまな企業がスポンサーとして参入している。主なメリットは以下の4点である。
① 若年層にアプローチできる
Z世代やミレニアル世代など、テレビ離れが進む若年層に対して、効果的なマーケティングが可能である。
② 集客力・拡散力が高い
SNSや動画配信プラットフォームを通じたライブ配信や大会アーカイブによって、高い拡散効果が見込まれる。
③ 影響力が大きい
人気選手とのタイアップ、ユニフォーム広告、コラボ商品の展開などによって、ブランド認知度が向上する。
④ 市場規模の更なる拡大が見込まれる
eスポーツの世界市場規模は拡大を続けており、スポンサーとしての参入による収益モデルも構築しやすい。
まとめ:スポンサーはeスポーツの未来を支える存在
4Thrives(フォースライブズ)のように、スポンサーなしで結果を残すチームは尊敬に値する。
だが、持続可能な成長や選手支援の観点から見れば、やはりスポンサーの存在は不可欠である。
今後もeスポーツ業界の拡大とともに、スポンサー企業との連携はさらに重要性を増していくだろう。