KRAFTON|新BGMIフランチャイズリーグの入札受付を開始

利光 哲也
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クラフトン BGMIフランチャイズリーグ

モバイルeスポーツ革命の序章

韓国の大手ゲームパブリッシャーKRAFTON(クラフトン)は、同社がインドで最も人気を誇るモバイルバトロワ舞台Battlegrounds Mobile India(BGMI)にて、新たにBGMIフランチャイズリーグを立ち上げる計画を明らかにし、2025年7月4日まで入札を受付開始した。

プレスリリースでは、「これは単なるトーナメントではなく、インドの競技ゲーミングの未来を築く長期的なスポーツエコシステムの礎である」と強調されており、IPL(インディアン・プレミアリーグ)のような安定運営を目指している。

背景:BGMIの成功と市場規模

BGMIは2021年7月にリリースされて以来、インド国内のみで100万以上のダウンロードを記録。2022年7月の一時BANを経て復帰後も、モバイルeスポーツの主軸としての地位を築いている。

インドのモバイルゲーマー数は現在約4億5,000万人、eスポーツの視聴者数は過去3年間で400%増、総市場規模は2025年に約1,100億ルピー(約1,900億円)に達する見通しとなっている。

フランチャイズリーグ構想の狙い

KRAFTONは、フランチャイズ枠をスポンサー企業、有名人、スポーツ選手、投資家などに開放し、チーム所有・共同構築・株主参画の道を提案している。これにより、ブランドPRやファンとの関係性構築が促進されるという。

また、BGMIは既にBMPSやBGISなど年間2回の公式大会を運営しており、今後はフランチャイズリーグが加わることで、安定した競技フォーマットと資本基盤が整う見込みだ。

入札プロセスの概要

  1. 応募〆切: 2025年7月4日
  2. 表明後、KRAFTONから詳細資料(LOI含む)が提供され、個別協議が開始
  3. 応募対象は、企業、著名人、投資家、eスポーツ関係者など多岐に渡る

“KRAFTON is pleased to open select slots…”という声明が公式に発表され、選抜制での参加を募っている。

補足:BGMIとインドのeスポーツ基盤

  • BGMIリリース: Android版が2021年7月2日、iOS版が8月18日に正式リリース。
  • BANと復帰: 2022年7月にデータ規約を理由に一時BANされるも、改修解除後に2023年5月に復帰。
  • 既存大会: BGIS(India Series)とBMPS(Pro Series)が年2回、公式運営されており、地域大会とのアマチュア階層も整備済み。

業界への影響と展望

  • 安定性向上: フランチャイズ化によりチーム運営が安定し、選手・組織への支援体制が強化される。
  • マーケティング機会: ブランドコラボやスタジアムイベント、グッズ販売などが活性化する可能性がある。
  • 国際展開: インド市場における成功は、他国へのフランチャイズ型展開のモデルケースとなる。

総まとめ

KRAFTONによるBGMIフランチャイズリーグの構築は、インドのモバイルeスポーツシーンにおける歴史的転換点となるだろう。入札参加者は7月4日までで、先行者利益を得る好機である。

モバイルゲームが主戦場となるインドで、BGMIがインド版IPLと並び称される存在へ成長するかどうか。今後の公式発表、参加チームの顔ぶれ、リーグ構成などに注目が集まる。

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