『VALORANT(ヴァロラント)』の国際大会「VALORANT Masters Toronto 2025(マスターズ・トロント)」を目前に控え、ヨーロッパ代表のTeam Liquid(チーム・リキッド)に衝撃のニュースが舞い込んだ。
チームの要であるAyaz “nAts” Akhmetshin(ナッツ)が、ビザの問題により初戦への出場が不可能となったことが判明した。
nAts(ナッツ)とは?
nAts(ナッツ)はロシア出身のプロVALORANT選手であり、国際大会で実力を広く知らしめた存在である。

2021年には『VALORANT(ヴァロラント)』の公式大会である「VCT 2021: CIS Stage 2 Challengers 2」においてMVP、「VCT 2021: EMEA Stage 3 Challengers Playoffs」ではWeek 2 MVPに選出されており、当時からトップレベルの評価を受けていた。
2023年末にTeam Liquidに加入してからは、ゲーム内リーダー(IGL)も務めており、作戦面でもチームの中核を担っている。
ビザ取得の遅れで初戦欠場、復帰は未定
2025年6月8日から始まるMasters Torontoでは、世界のトップ12チームがトーナメント形式で激突する。しかしnAtsは、チームと共にカナダに渡ることができなかった。
本人は自身のX(旧Twitter)アカウントで、「ビザが下りる可能性はまだあるが、初戦には間に合わないだろう」と投稿しており、トーナメント後半での復帰を目指しているという。
ただし、Masters Torontoはスイスステージから始まり、2敗で即脱落となるため、序盤の欠場はチームにとって大きなリスクとなる。特にTeam LiquidはEMEAの第3シードとして出場するため、対戦カードも厳しい。
代役はカナダ出身のpenny(ペニー)選手
nAtsの代わりに出場するのは、カナダ出身のErik “penny” Penny。
地元開催となる今大会で、Liquidのジャージを着て戦うこととなる。
pennyは以前、Version1やG2 Esportsなどのチームで活躍。特にJett(ジェット)やYoru(ヨル)を使ったアグレッシブなプレイスタイルで知られており、最近ではValorant Challengers North America Stage 2(ヴァロラント・チャレンジャーズ・ノースアメリカ)で4位に入るのに貢献した。
本人もXで以下のようにコメントしている。
「Masters TorontoでTeam Liquidとしてプレーします!地元の観客の前で戦えることにとても興奮しています。」
過去にビザ問題で欠場した選手
国際大会では、ビザ問題による選手欠場がしばしば発生している。
例えば、EVO Japan 2025では、パキスタンの格闘ゲーム界のスターArslan Ash(アシュラン・アッシュ)が日本の入国手続きに時間がかかり、直前で欠場を余儀なくされた。
また、nAtsと同じくロシア出身であるFnaticのChronicle(クロニクル)にも懸念の声があったが、チーム側が早期に手続きを済ませており、今回のMastersでは問題なく出場できることが報告されている。
まとめ
- nAtsはビザ問題によりMasters Toronto初戦を欠場
- 代役はカナダ出身のpennyが務める
- 他にもArslan Ashなどビザ問題による欠場事例あり
- FnaticのChronicleは無事出場決定
- Liquidの戦いはトーナメント進行に大きく影響する可能性あり