Esports World Cup、インド展開で存在感を強化

徳本 翔太
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いま、eスポーツの世界大会が新たな転機を迎えている。

サウジアラビア主導で開催される「Esports World Cup(EWC)」が、急成長するインド市場に本格的に進出したのだ。

5億人を超えるゲーマー人口を抱えるこの巨大市場で、EWCはどのような未来を描こうとしているのか。

インドとの戦略的パートナーシップが拡大

Esports World Cup財団(EWCF)は、インド最大級のゲーム企業であるKRAFTON Indiaと連携し、モバイルゲーム『Battlegrounds Mobile India(BGMI)』のトップチームを2025年大会に正式招待する方針を発表した。

さらに、ムンバイを拠点とするeスポーツ団体S8UL Esportsも、EWCのクラブパートナープログラムに加わっている。

これにより、インドのeスポーツチームや選手が、世界最高峰の舞台で活躍する道が大きく開かれることとなった。

S8UL、5タイトルでの出場が決定

インドeスポーツを代表するS8UL Esportsは、Esports World Cup 2025で5つのタイトルに出場することが明らかになっている。

出場が決定しているゲームタイトルは以下の通り。

  • 『EA SPORTS FC 25』
  • 『Tekken 8』
  • 『Call of Duty: Warzone』
  • 『Chess(チェス)』
  • 『Apex Legends』

S8ULは、人気ストリーマーのMortal氏らによって設立された実力派クラブであり、国際大会での活躍も期待されている。

インド展開が持つ意味とは?

Esports World Cup インド展開

Esports World Cupの最高執行責任者マイク・マッケイブ氏は、次のように語っている。

「インドは数億人のモバイルファーストプレイヤーを擁し、驚異的なスピードで進化するエコシステムを持っている。私たちは、パートナーシップの拡大を通じて、インドeスポーツの未来を形づくっていく。」

実際に今回の取り組みでは、以下のような要素が含まれている。

  • ローカライズされた配信とコンテンツ提供
  • コミュニティイベントの開催
  • インドチームへの特別招待枠の付与(例:BMPS優勝チーム)

これらは単なる大会出場にとどまらず、インドeスポーツの「文化的インフラ」の構築を視野に入れた展開だと言える。

まとめ

  • EWCFがインド市場への本格展開を発表し、世界規模のeスポーツ拠点化が進行中
  • S8UL Esportsが5タイトルで出場し、国際舞台でのインド代表の活躍に期待
  • コンテンツや配信も含めた戦略的アプローチが、インドeスポーツの未来を後押しする

今後の展開次第では、インドがeスポーツの国際的な中心地の一つになる可能性も十分にあるだろう。

eスポーツライター。国内外のeスポーツやゲーム業界のニュースを中心に、アップデート情報や選手・チームの動向を幅広く情報収集。 対戦型タイトルやチーム競技を中心に、スピードを重視をした情報提供を心がけている。 さらに、読者にとって「実用的でタイムリーなニュース」を届けるということをモットーとしている。