ゲーム会社ZOWIEがオランダでeスポーツラボを開設

徳本 翔太
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ゲーミングブランド「ZOWIE(ゾーイ)」は、オランダのアイントホーフェンにヨーロッパ初となるeスポーツ科学ラボを開設したと発表

本ラボは、欧州eスポーツ市場における成長に対応すべく設計された研究施設である。

ZOWIEにとってこの施設は、世界で3か所目となるeスポーツ専用ラボである。ここでは、モーションキャプチャーや筋電図(EMG)といった技術を使って、選手の手の動きや操作のしかたを科学的に分析する取り組みが行われている。

科学的データによる機器開発と選手支援

アイントホーフェンのZOWIE eスポーツラボでは、個々の選手に適したマウスを推奨するためのパーソナルデータを収集している。

また、疲労度の測定により、効率的なトレーニングプランの構築が可能となる。

これらの研究成果は、ZOWIE製品の継続的な改善に役立ち、進化するeスポーツ市場のニーズに対応したゲーミング機器の開発へとつながる。

ヨーロッパeスポーツ市場への貢献

BenQ Europeのジェイ・ウー社長は「ZOWIE eスポーツラボは、ヨーロッパのプロ選手が持つ潜在能力を最大限に引き出すことを目的としている」と語る。

すべての製品設計は、現場のプレイヤーデータと専門家の見解に基づいており、パフォーマンスを重視した開発姿勢を示している。

eスポーツ機器ブランドとしてのZOWIEの戦略

ZOWIEは2008年に設立され、BenQ(ベンキュー)が展開するeスポーツ専門ブランドである。

BenQロゴ

これまでにBLASTやPGLなどの国際大会主催者と連携し、eスポーツイベントの支援を行ってきた。

また、2024年にはアジアのプロチームTALON(タロン)と提携し、VALORANT Champions Tour(VCT)シーズン中にモニターを提供した実績を持つ。

近年、ZOWIEをはじめとする周辺機器ブランドは、eスポーツラボの設立や選手との協業を通じて、競技シーンへの影響力を強めている。

たとえば、Razer(レイザー)は伝説的選手Faker(フェイカー)とのコラボレーションマウスをリリースするなど、製品開発においても競争が加速している。

ZOWIEのeスポーツラボは、単なる研究施設ではなく、選手の未来と市場の成長を見据えた重要な一歩である。

まとめ:オランダ eスポーツラボの意義

ZOWIEがオランダに開設したeスポーツラボは、プレイヤーの動きや疲労の分析を通じて、より高性能なゲーミング周辺機器の開発につながるものである。

今回の取り組みには、以下のような意義がある。

  • 欧州市場に特化した設計とデータ活用により、選手ごとの最適なマウス選びが可能になる
  • eスポーツと科学の融合により、トレーニング効率や競技力向上に貢献する
  • 欧州eスポーツシーンの成長を支える拠点として、長期的な発展が期待される
eスポーツライター。国内外のeスポーツやゲーム業界のニュースを中心に、アップデート情報や選手・チームの動向を幅広く情報収集。 対戦型タイトルやチーム競技を中心に、スピードを重視をした情報提供を心がけている。 さらに、読者にとって「実用的でタイムリーなニュース」を届けるということをモットーとしている。