イギリスのスポーツデータ大手Genius Sportsは、Bayes EsportsおよびGRIDとの戦略的パートナーシップを発表した。
これにより、Genius Sportsは主要eスポーツタイトルの「公式データ」を取り扱う体制を確立し、視聴者分析や広告、ベッティング分野での活用を加速させる方針だ。
今回の提携を通じて、同社は『League of Legends』『CS:GO』『Dota 2』といったグローバルで人気の高いタイトルに関する正規データへのアクセスを得た。
これらのデータは、スポーツベッティングやマーケティング領域での高精度な分析や収益化に活用される見込みである。
Genius Sportsとは?グローバルで存在感を放つスポーツテック企業
Genius Sportsは、イギリスに本社を構えるグローバルなスポーツテクノロジー企業である。

これまでにNFLやプレミアリーグ、FIBAなど、世界の有名プロリーグと提携し、リアルタイムの試合データ配信、スポンサー向けの視聴者分析、広告配信の最適化などを提供してきた。
日本市場においても、2021年にジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(B.LEAGUE)と複数年にわたるデータおよび映像配信契約を締結しており、国内での実績も持つ。
Bayes・GRIDとの連携がもたらす可能性
今回の提携相手であるBayes Esportsは、『League of Legends』の公式データ配信で知られており、GRIDは『CS:GO』『Dota 2』を含む競技データの分析と配信に強みを持つ。

Genius Sportsはこれらの企業と連携することで、eスポーツ業界における信頼性の高い商用データ流通の基盤を築くことになる。
Genius SportsのCEOマーク・ロック氏は「eスポーツファンとブランドをより深く結びつけるため、公式かつ合法的なデータ活用の道を切り拓く」とコメントしており、スポーツとeスポーツを横断する形での新たな商業機会を見据えている。
日本市場と今後の展開
日本でもeスポーツシーンの成長に伴い、データ活用の重要性は増している。
特にLoLやVALORANTといった人気タイトルでは、視聴者数の把握や競技データの活用がスポンサー戦略やコンテンツ開発に直結する。
Genius Sportsのような企業による正規データ提供の広がりは、日本市場にも波及する可能性がある。