『ストリートファイター6』を採用タイトルとした今大会の決勝戦では、Big Bird(アラブ首長国連邦)がイギリスの若手選手EndingWalkerを5-3で下し、優勝を果たした。
Big Birdは、準々決勝でOil King(台湾)、準決勝でChris Wong(香港)を破って決勝へと進出。
一方のEndingWalkerは、準々決勝でAngryBird(UAE)、準決勝でKakeru(日本)を撃破する快進撃を見せた。
翔選手は、今年2月に開催された「CAPCOM CUP XI」でトップ8入りを果たすなど、現在最も注目されている日本人プレイヤーのひとりである。そのKakeruを破ったEndingWalkerの勢いが、いかに本物であったかがうかがえる結果となった。
試合後、Big Birdは自身のXにて「またRed Bull Kumiteで優勝できてうれしい」と喜びを投稿し、ファンや関係者から祝福の声が相次いでいる。
レッドブル・クミテとは?
レッドブル・クミテは、2015年にスタートした1対1の格闘ゲームイベントである。世界各国からトッププレイヤーが集まり、トーナメント形式で競い合う本大会は、実力勝負にこだわる舞台として知られている。

第1回大会はフランス・パリで開催され、日本のボンちゃんがときどとの決勝を制して初代チャンピオンに輝いた。以来、選ばれしプレイヤーたちによる“頂点決定戦”として、多くのファンに支持され続けている。
その年ごとに異なる開催地やタイトルが設定され、2025年大会では『ストリートファイター6』が採用された。
出場した日本人選手の成績と注目ポイント
今大会には、日本から5名の選手が出場した。

その中でもボンちゃん選手の活躍が光り、準決勝まで勝ち進んだことで注目を集めた。その他の選手は惜しくも早期敗退となったが、それぞれに見せ場を作っている。
出場選手の成績は以下の通りである。
・ボンちゃん(豪鬼):ベスト4。初戦でAkainu、準々決勝でGachikunに勝利。準決勝でEndingWalkerに敗退。
・ガチくん(ラシード):ベスト8。初戦でHiguchiに勝利、準々決勝でBonchanに敗退。
・梅原大吾(豪鬼):初戦敗退。NoahTheProdigyに惜敗。
・ひぐち(ガイル):初戦敗退。Gachikunとの接戦の末、惜しくも敗退。
・にゃんぴー(A.K.I.):初戦敗退。MenaRDに挑戦するも敗れた。
日本勢として最高成績を残したボンちゃんの安定した立ち回りと読み合いは、国際大会でも通用する実力を示した。今後の大会でも彼の動向に注目が集まりそうだ。
注目の視聴データと今後の展望
『Red Bull Kumite 2025』は、最大同時視聴者数が約7万人を記録し、総視聴時間は数百万時間に達するなど、世界中の格闘ゲームファンから大きな注目を集めた。
中東やアジアの選手の活躍も手伝い、視聴者層はより国際的な広がりを見せている。
とくに、今大会は西欧開催にもかかわらず日本人選手やアジア勢の活躍が光り、その注目度は配信プラットフォーム上でも顕著に現れた。
格闘ゲームジャンルにおけるeスポーツのグローバル展開を印象づけるイベントとなったといえる。
Red Bull独自の演出と、実力者を集めた招待制トーナメントという形式は、今後の格ゲーイベントの在り方にも影響を与えるかもしれない。